#09 旅行者も評価される時代になりますか?

ホテルやレストランや体験が評価されるのは当たり前の時代になりましたが、旅行者も評価される時代が来るのでしょうか。

ツーリストシップは旅行者のリテラシーの底上げに寄与すると思いますが、旅行者が評価される時代が来るなら、そこを優しく包み込めたらいいですね。

匿名

ひっくり返す

約6,600万年前、

直系160キロにも及ぶ巨大な小惑星がメキシコ湾に落下、

繁栄を誇った恐竜時代の終焉としてあまりにも有名なこの話には、

もうひとつ、聞き捨てならぬ「逸話」がある。



そう、恐竜という生き物たちは、

小惑星の落下に“耐えうる構造”を成しておらず、

いわば生物進化における敗者であったという、

弱肉強食としての凡例的扱いがそれだ。




この話には、大きな落とし穴を感じる。

恐竜は果たして、劣っていたから絶滅して、

哺乳類は優れていたから、生き残ったのか。



どう考えてもこれは、優劣じゃない。

いわば強引な、小惑星の衝突という偶発的事象がもたらした、

「ルールの強制変更」である。




《大富豪》というトランプゲームが一時流行った。

この中で《革命》という技がある。


この技を繰り出すと、強いカードと弱いカードが逆転する。

今までの最強カードが最弱になる。


つまり、それこそ革命の名前の通り、

ルールが引っくり返る。


ルールとは案外こうして、

簡単に変えられてしまう。






生産者と消費者は、

対価の受け渡しの関係性を持った途端に、

上下の関係が芽生える。


サービス提供者がお礼を言い、

消費者が上位に立つような感じ。



ツップが求めているのは、まさに《双方向》。

ギブもテイクも、いわば同じ理念に向かって芽を伸ばすもの。


旅行者が、サービス提供者に施すという逆転の発想は、

これ、必ずやってくると思っています。


きっとツップが、そのさきがけになる。

「今回の旅行者、とっても素敵な振る舞いだったね」と、

星3つ、てな世界は、双方向である以上、もしかすると必定。



それは上下関係でなく、磨き合う関係として、

ツップのマインドがその高低差を平らにしていくのではと、

思うのです。





…いやまあ、わかった。

それはそれで、いいとして。



恐竜の話は何の関係があるのか。


…大丈夫ですよ、焦らないでくださいね(笑)。




それは、

「評価される」という、「評価」についての

確実に存在するであろう、危うさを言いたかったのです。



人の評価で価値が決まる、

そんな時代に生きて久しい私たちですが、

実はこの評価そのものの危うさには、

そう多く触れることがない。



高評価は素晴らしい、

なぜならみんなに認められているから。

対価につながるから。



うん、納得はする。

でもそれって、

“本当に正しい”評価なの?



VUCAを生きる私たちにとって、

評価への危うさ、もとい、

あの小惑星の落下による恐竜の絶滅を、

「適応力のなさに起因する」と「評価した」現代人の危うさは、

いつどこからでも、私たちの思い込みに切り込んでくる。



その危うさを知るからこそ、

私たちはようやく、

あらゆる事象を、

「優しく包み込む」ことができる。



“旅行者が評価される時代が来るなら、

 そこを優しく包み込めたらいいですね。”


そうですね、まさにその包含力は、

安易な評価で裁かない大らかさとセットで必要な気がします。



評価の危うさ、それはいつでも引っくり返るということを知りつつ、

評価だけが全てではないと戒める必要性を踏まえつつ、

あわせて、旅行者もまた、生産者のみならず、

同じ磨き合う同志であるという平らな関係性を、



誰あろう、

ツップという場が、それを実現していく。




約6,600万年前、メキシコ湾に落ちた小惑星は、

たくさんの生き物を根絶やしにしましたが、

ツップの“小惑星”は、違いますよ。



そう、双方をすべて“優しく包み込む”

互いに高め合う《愛の惑星》という名の《革命》が、

今までの評価をそれこそ、《ひっくり返す》のでございます。