ツーリストシップを考えるワークショップ 実施のご報告②
5月31日 オンラインワークショップ のご報告
前回同様、大人の方にご参加いただき、実施しました。
こちらがワークショップの素材です。
参加者の皆さんに、パラグラフずつ、読み合わせいただいた後、アキさんとお兄さんの気持ちを考えていただきました。
【アキさんの気持ち】
- お客さんを連れてきてもらうのは、嬉しい
- 覚えてくれていて、嬉しい
- 海外の人に紹介してくれるのは、嬉しい
だけど…
- 対応に手間がかかる
- 他のお客さんに迷惑をかけるなあ
- 回転率下がるなあ
- いい加減日本語勉強してくれー
総じて、マイナスな意見が多く出ました。
【お兄さんの気持ち】
【看板を見る前】
- 日本語が話せない自分に優しくしてくれて嬉しい
- 嬉しかったので、友達をたくさん連れて、喜んでもらいたい
【看板を見て理解した後】
- あの親切は嘘だったのと、疑心暗鬼
- もう二度と来るか!
アキさんも、お兄さんも、悪気はなく、もしかしたらただ喜んでほしいだけだったのかもしれないのに、状況はすれ違っていきます…
※ 看板には日本語で書いてあったため、「お兄さんは読めないのではないか」というご指摘がございました。
今後、この題材でワークショップを行う際は、「JAPANESE ONLY」と英語表記も入れさせていただきます。
次に、この後の物語を創作していただきました。
- お兄さんは、看板には目を留めず、行列に並びました。仕方がないので、アキさんはその場をしのぎました。その後は、写真付きのメニューを用意して対応することにしました。
- お兄さんは、看板を見て、ショックを受けました。それを見たアキさんは、いたたまれなくなり、思わず駆け寄り、前回と同じ対応をしました。お兄さんは、パンを買えたものの、悲しそうな顔で帰りました。
- 「今は対応ができないから、すいている○○時に来てくれ」と伝え、その時間に対応しました。お兄さんも迷惑をかけているとわかっているので、対応してくれたことを嬉しく思い、帰りました。
- 言語の壁を越えて、テクノロジーと仕組みを互いに議論し、スムーズに買えるあたたかいお店になりました。
ハッピーエンドだったり、バッドエンドだったり…ぜひ、みなさんの物語も教えてください。
これは、コロナ前、実際に様々なところで起きていた問題です。
常連客と観光客どっちを優先したらいいのだろう、お店の人は困ってしまいました。
お店の人も、常連客も、また観光客も、皆悪気があるのではありません。
この物語でお伝えしたいことは、
人がたくさんいると、余裕がなくなって、優しくすることが難しくなるよ。
観光地は、特に疲れやすく、余裕がなくなりやすいので、一息ついて、寄り添っていくことが大切だよ。
ということです。
皆さん、物語のパン屋さんのような状況に出くわした時は、まず、一呼吸してみてください。
落ち着いて考えてみたら、皆と仲良くする方法はたくさんあります。このディスカッションの中に出てきた案のように…